「ブレストしませんか?」と言われたら注意

 

ブレイン・ストーミングという言葉を始めて知ったのは中学2年の時だ。それが「ブレスト」と略されて、頻繁に聞かれる言葉になったのは社会人になってからだ。

Wikipediaには、ブレインストーミングの説明として「集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法」とある。「判断・結論を出さない」「粗野な考えを歓迎する」「量を重視する」「アイディアを結合し発展させる」という4つの原則を議論に取り入れることによって、心の中のストッパーをはずし、自由な意見が出やすいようにするとともに、意見を結合させたり、重ね合わせたりすることでアイデアを広げ、積み重ね、尖らせていく。

ビジネスパーソンの会話の中でたまに「今度ブレストしませんか?」みたいな話になることがあるが、こういうときは要注意である。その言葉の意味は往々にして「何を話し合うかも決めずに、とりあえず会って思いついたことを言い合いませんか?」くらいのことだからである。

ブレイン・ストーミングは発散的な手法であるが、アイデアを出す目的は明確である。だから、そこで出される意見は多様ではあるけれど、目的から逸脱した発言をする人がいない限り、意見が向いている方向はすべて一緒である。だから議論が終わったときには議論の前より目的に近づいた状態になる。

一方で、「ブレストしませんか?」的に集まった人たちが論点も決めずに言いたいことを言うと、意見が多様なだけでなく方向性もバラバラなので、断片的なアイデアや知識が披露されるだけで、結局時間切れとなり「また次回集まりましょう」みたいな話になる。

これを避けるための方法はいくつかあるのだけど、それに関してはまた別の機会に書きたいと思う。